建築模型のその後の事情
建築模型は、、物である以上劣化します。
完成してから時間が経つと、どんな経年劣化が発生するか。
反り、剥がれ、歪み等、材料や接着剤、塗料の劣化を確認します。
建築模型は、スチレンボード・スチレンペーパー・色紙等を使いますが、スチレンボードは表面のケント紙が劣化して黄ばみます。
材料の製造時期やメーカー等によって劣化状況が変わるため、模型制作時には同じように見えた材料も、時間とともに劣化状態が変化してしまい、バラバラの材料に見えることも。
接着剤やのりも劣化します。のりは劣化により茶色くなるため、ツナギ目が茶色ではっきりわかるようになったりします。
色紙は、湿気や水分等により、劣化すると「たわみ」や「しわ」が発生します。貼り付けるスチレンボードやスチレンペーパーは柔らかい素材のため、綺麗に貼り付けたとしても土台が反ってしまったりします。また、色紙などは劣化とともに色が薄くなります。
道路幅を検討した模型。のりは接着力が劣化により落ちます。発泡スチロールのボリュームにスチレンボードを貼り付けていましたが、やはり劣化により剥がれてしまいました。制作時には気にならなかった汚れも、劣化とともに色が濃くなりました。道路にラインテープを貼っていますが、のりが劣化し浮き上がっています。
逆に発泡スチロールは比較的劣化が少なく、形状の変化や色の劣化はほとんどありませんでした。
地形模型。スチレンペーパーを積み重ねて制作します。劣化によりのりが黄ばんできたり、浮き上がったりします。
地形模型。白地図を貼り付けて、地図情報がわかるように制作します。劣化が激しく、小さな剥がれや変色がたくさん見られます。
窓の模型。透明塩ビ板にトレーシングペーパーを貼り付け、すりガラス風にしたものです。単純に、窓の外は作らないので目隠しがわりにトレーシングペーパーを貼ったのですが、劣化して小さな「しわ」がたくさん発生してしまいました。窓枠、サッシは油性マーカーで塗装。色は薄くなっているかもしれないが、逆になじんで良くなったかもしれません。
壁。5mm厚のスチレンボードを使ってますが、それでも劣化で反ってしまいます。床・壁の一部を、木目模様のシールを貼っていますが、やはり反ってしまったり剥がれたりします。
会議用ホワイトボード。プラスチック棒を接着剤で留めて作成しました。のりが劣化することにより歪みが発生しました。右側奥の足が浮いてしまっています。プラスチック棒自体は劣化による変化は無いのですが、一部が歪むことにより全体的に歪んでしまいました。